この記事をご覧の多くの方がBMW Xシリーズ F48 X1 18iのブレーキディスクローター交換に関心を持たれていることだと思います。
本記事では、BMW・MINI認定テクニシャンによるBMW・MINIの特徴、作業の流れ、さらにはBMW正規ディーラーに依頼した場合の費用との比較を詳しく解説しています。
整備士の皆様や、ブレーキディスクローター交換を検討中のユーザーの皆様にとって、この情報がお役に立てば幸いです。



この記事を書いたスタッフ
メカニックの川口 雄大と申します。ディーラーで12年以上働き、BMWおよびMINIのシニアテクニシャン資格と検査員資格を取得しています。ディーラー時代には、工場長を任され5年以上の経験があり、故障診断を得意としています。これらの経験を活かし、お客様にご満足いただけるよう精進してまいります。
BMWグループ認定 保有資格
- BMWシニアテクニシャン資格
- MINI(ミニ)シニアテクニシャン資格
- 検査員資格
BMW Xシリーズ F48 X1 18iの特徴



BMW Xシリーズ F48 X1 18iは、プレミアム・コンパクトSUVとして人気の高いモデルです。
1.5リットルの直列3気筒ガソリンエンジンを搭載しており、前輪駆動(FF)を採用しているため、都市部での取り回しが良く、日常の使い勝手に優れています。
一般的にはブレーキディスクローターの交換時期は50,000kmとされていますが、BMW Xシリーズ F48 X1 18iもおおよそ同じ時期での交換となります。
また、BMWのブレーキディスクローターは、異なるモデル間での互換性が高いため、整備士は多くの特別な工具や部品を持つ必要がなく、効率的に作業を行うことができます。
したがって、異なるモデルと比較しても工賃料金に大きな差はなく、ブレーキディスクローターの部品代のみで交換費用が決まるでしょう。



HELLAブレーキディスクローターの種類と性能



BMWの純正ブレーキディスクローターは、主にATE(アーテ)が使用されていますが、今回はお急ぎで在庫もなかったため、最も互換性の高いHELLA PAGID(ヘラパジット)を使用しています。
HELLA PAGIDのブレーキディスクローターは、高品質で耐久性があり、安全性と快適性を兼ね備えたブレーキディスクローターです。
また、低ダスト設計と防錆コーティングも施されているため、ホイールの汚れも軽減され、錆びにくい特徴もあります。
今までBMW正規ディーラーで整備をされていて乗り心地を変えたくない方は、ATE製のブレーキディスクローターをお勧めしますが、神経質でない方であれば、HELLA PAGIDでも十分満足していただけるかと思います。



ブレーキディスクローターを交換する際に必要な工具
BMW Xシリーズ F48 X1 18iのブレーキディスクローターを交換するには、以下の工具が必要です。



- トルクレンチ
- ヘキサゴンレンチ(6mm)
- パーツクリーナー
- ブレーキグリス
- ソケットレンチ(17mm)
- 電動インパクトレンチ
- ブレーキキャリパープレスツール
工具は有名メーカーのものがお勧めですが、特にこだわりのない方であればAmazonや楽天などといったECサイトで各工具名で検索して購入されても良いでしょう。



BMW Xシリーズ F48 X1 18iのブレーキディスクローター交換の流れ
事前準備



事前準備として、ブレーキフルードを”少し”タンクから抜きます。
これは後に解説するブレーキキャリパーのピストンを戻した際に逆流することを防ぐためです。




ブレーキフルードとは、自動車などの液圧式ブレーキシステムにおいて、油圧を伝達するために使用される液体です。一般に「ブレーキオイル」とも呼ばれています。ブレーキペダルの力をブレーキシステムの各部に伝える役割を持ち、適切な制動力を確保するために非常に重要な役割を果たします。
ホイールを外す



まずはホイールを外します。
リフトアップする前(タイヤが地面に接触している間)に軽くナットを緩め、次に車を安全にリフトアップし、ホイールナットを緩めてホイールを取り外します。
この際にホイールを車から水平に引き出して取り外します。ホイールを傷つけないように注意してください。
古いブレーキディスクローターを取り外す



ホイールを外すとブレーキディスクローターが見えます。
ブレーキキャリパープレスツールを使用してキャリパーを押し戻し、キャリパーを取り外します。
次に、ヘキサゴンレンチを使用してブレーキディスクローターを固定しているボルトを外します。
古いブレーキディスクローターを取り外し、パーツクリーナーで周囲を清掃します。
新しいブレーキディスクローターを取り付ける



新しいブレーキディスクローターを取り付け、ヘキサゴンレンチを使用してボルトを締め付けます。
トルクレンチを使用して、ボルトを指定のトルク(車種によって異なります)で締め付けます。
ブレーキキャリパーの取り付け



ブレーキキャリパーを元の位置に戻し、トルクレンチを使用してボルトを指定のトルク(30Nm)で締め付けます。
ブレーキグリスをキャリパーの適切な部分に塗布します。
ホイールを取り付ける



ホイールを元に戻し、ホイールレンチを使用してナットを軽く締めます。
車をリフトダウンし、ホイールナットを指定のトルクで締め付けます。
ブレーキペダルの確認とテスト走行



作業が完了したら、エンジンを始動し、ブレーキペダルを数回踏んでブレーキディスクローターが適切に座るようにテストします。
その後、車をゆっくり走らせてブレーキの効きを確認し、警告灯がリセットされていること、そして事前準備のブレーキフルードのレベルが適切であることを確認し、テスト走行とブレーキのあたりをつければ作業は完了です。
BMW Xシリーズ F48 X1 18iのブレーキディスクローター交換の流れのまとめと費用比較






BMW Xシリーズ F48 X1 18iのブレーキディスクローター交換は、必要な工具も少なく、慣れている整備士であれば1時間程度で交換できる比較的に難易度が低い作業です。
しかし、ブレーキディスクローターの交換は、安全に関わる重要な整備のため、経験が浅かったりDIYに自信のない方は、無理せず専門の整備工場に依頼することをおすすめします。
最後に下記にBMW正規ディーラーと一般の整備工場で交換された際の費用比較を表にしています。
BMW Xシリーズ F48 X1 18iのブレーキディスクローターを交換する際の目安にしていただければ幸いです。
BMW正規ディーラー | 一般の整備工場 | |
---|---|---|
ブレーキディスクローター交換 | おおよそ50,000円 | おおよそ35,000円 |



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