この記事をご覧のMINIユーザーの皆様の中には、ブレーキパッドの交換時期や適切な部品選びについて気になっている方も多いのではないでしょうか。
ブレーキパッドは、車が安全に止まるために最も重要な部品の一つで、タイヤの回転を止める役割を担っています。
ブレーキパッドの残量が無くなると車が止まるまでの距離が長くなってしまい、重大な事故につながる危険性があるため、適切なタイミングでの交換が不可欠です。
そこで今回は、MINIのブレーキパッドについて、交換のサインの見分け方や部品の選択肢、さらには交換手順まで、MINI整備士の経験をもとに客観的な情報を提供したいと思います。
MINIユーザーの皆様が十分な情報に基づいて適切な判断ができるよう、参考にしていただければと思います。
Yusuke Yotsuda
この記事を書いたスタッフ
GNARLY automobile(ナーリー オートモービル)のホームページをご覧いただき誠にありがとうございます!私はこの大好きなBMW/MINIの整備を通じて、お車のサポートは勿論、お客様とより良いお付き合いをさせて頂ければと思っております。その様な関係を築ける様、精一杯のサービスをご提供させていただきますのでお気軽にご相談ください。
BMWグループ認定 保有資格
目次
ブレーキパッドに関する基礎知識
新しいブレーキパッドを装着した様子
MINIのブレーキパッドは、BMWグループの先進技術を活かした高性能な制動システムの中核を担っています。
多くのMINIに搭載されているブレーキパッド摩耗センサーは、摩耗の進行を電子的に監視し、交換時期が近づくとメーターパネルに警告を表示する仕組みです。
また、横滑り防止装置や車両安定システムと連携し、路面状況に応じて各輪のブレーキ力を精密に制御することで、安全性を向上させています。
最新のMINIでは、回生ブレーキシステムも組み込まれており、減速時の運動エネルギーを電気エネルギーに変換する環境配慮機能も搭載されています。
このような複合的なシステムでは、ブレーキパッドの品質が全体の性能を左右するため、適切な仕様を満たす部品の選択が重要となります。
【OEM部品】MINIにおすすめのATE(アーテ)ブレーキパッド
ブレーキパッドの摩耗で起こる主な症状と交換時期
警告灯が点灯しているMINI F54 クーパーD
ブレーキパッドの摩耗は様々な症状として現れますが、最も分かりやすいサインは、メーターパネルやモニターのブレーキ警告灯の点灯です。
これはMINIのブレーキパッド摩耗センサーが摩耗限界を検知した警告で、「ゴーゴー」や「キーキー」といった異音も同時に発生することがあります。
ブレーキペダルの踏み応えの変化や制動距離の延長も重要な兆候です。
MINIの交換時期は、一般的に走行距離30,000~50,000kmが目安ですが、ジョン・クーパー・ワークス(JCW)などの高性能モデルでは、より負荷の高い使用を想定してやや短い間隔での交換が推奨されます。
カントリーマンのような重量のあるモデルでは制動負荷が大きくなり、都市部での頻繁な停止・発進は摩耗を早める要因となります。
これらの症状を放置すると、ブレーキディスクへの損傷が拡大し、修理費用が大幅に増加する危険性があります。
MINIのブレーキパッドセンサーは非常に精密で、適切なタイミングで警告を出してくれます。警告灯が点いたら、できるだけ早めに点検を受けることをおすすめします。
ブレーキパッドの交換手順
MINIのブレーキパッド交換は、車両の安全性に直結する重要な作業のため、専門の整備工場での作業を強く推奨します。
参考として、一般的な作業手順をご紹介します。
STEP
事前準備
ブレーキフルードを”少し”タンクから抜く
まず、エンジンルーム内のブレーキフルードリザーバーから適量のブレーキフルードを抜き取ります。
これは、後の作業でブレーキキャリパーピストンを戻す際のフルードレベル調整のためです。
STEP
ホイールの取り外し
ホイールのナットを緩める
車両を適切にリフトアップし、ホイールボルトを規定トルクで取り外してホイールを除去します。
この際、ホイールや車体に損傷を与えないよう注意深く作業を行います。
STEP
古いブレーキパッドの取り外し
古いブレーキパッドを取り外す
ブレーキキャリパーの固定ボルトを適切な手順で取り外し、摩耗したブレーキパッドと摩耗センサーを取り外します。
この際、関連部品の清掃と状態確認も併せて実施します。
STEP
専用グリスの塗布
ブレーキパッドにグリスを塗布している
新しいブレーキパッドの背面(摩擦材以外の部分)に、ブレーキ用グリスを適量塗布し、異音の発生を防止します。
STEP
新しいブレーキパッドの取り付け
ブレーキピストンリセットツールを使用して、ブレーキキャリパーピストンを圧縮する
専用工具を使用してブレーキキャリパーピストンを初期位置に戻し、新しいブレーキパッドを規定の手順で取り付けます。
すべての締結部品を、メーカー指定のトルク値で締め付けます。
STEP
最終確認とテスト
警告灯が点灯しているか確認し、必要に応じてリセットする
ホイールを規定トルクで取り付け、ブレーキペダルを段階的に踏み込んでブレーキパッドを適切に配置します。
その後、診断機器を使用して警告灯をリセットし、テスト走行で各種機能の動作確認を実施します。
ブレーキパッドの交換は安全に直結する重要な作業のため、専門の整備工場での作業を強くおすすめします。
MINI(ミニ)のブレーキパッドの交換でよくあるトラブル事例
- 摩耗センサーのリセット不良による継続的な警告灯点灯
-
ブレーキパッド交換後に診断機器でのリセット作業を行わないと、新しいパッドに交換しても警告灯が消えずに点灯し続けることがあります。この状態では次回の摩耗進行を正確に監視できなくなり、安全性に影響を与える可能性があります。
- グリス塗布不良による金属音の発生
-
ブレーキパッドの背面やキャリパーとの接触部分にグリスを塗布し忘れたり、適切でないグリスを使用すると、ブレーキ操作時に「カチャン」という金属音が発生します。この音は乗員に不安感を与える原因となります。
- 締め付けトルク不足による部品の脱落や損傷
-
キャリパーボルトやホイールボルトを規定トルクで締め付けないと、走行中の振動により徐々に緩んでしまい、最悪の場合は部品の脱落による重大な事故につながります。特にMINIの高性能ブレーキシステムでは、正確なトルク管理が重要です。
- 純正品以外の使用による電子制御システムの誤動作
-
MINIの仕様に適合しないブレーキパッドを使用すると、車両安定システムや回生ブレーキの動作に影響を与え、本来の制動性能を発揮できない場合があります。また、ブレーキパッド摩耗センサーがとりつけられないパッドがあり、そのようなパッドでは警告システムが正常に機能しないトラブルも発生します。
MINI(ミニ)におすすめのブレーキパッドとまとめ
ATE(アーテ)のブレーキパッド
【OEM部品】MINIにおすすめのATE(アーテ)ブレーキパッド
MINIのブレーキパッド選択において、コストと品質のバランスを重視するなら、ATE(アーテ)製のOEM部品がおすすめです。
MINIの純正部品として実際に採用されているメーカーで、純正品質を維持しながら約20程度のコストダウンが可能な優れた選択肢となります。
交換時期は30,000~50,000kmを目安とし、警告灯の点灯や「ゴーゴー」という異音が交換のサインで、放置するとブレーキディスクの損傷による高額修理につながる危険性があります。
交換作業には専用工具と高度な技術が必要なため、信頼できる整備工場での作業が安全かつ確実です。
MINIの先進的なブレーキシステムでは、ブレーキパッドの状態が車両全体の安全性能を左右するため、警告灯点灯時の早めの対応で安心なカーライフを実現できます。
MINIユーザーの皆様が、十分な情報に基づいて適切な判断を行い、安全で快適なカーライフを継続できるよう、この記事が参考になれば幸いです。
- MINIのブレーキパッドの交換時期は30,000~50,000kmが目安で、警告灯の点灯や「ゴーゴー」という異音が交換のサインとなる
- MINIの高度な安全システム(センサー、横滑り防止装置、回生システム)を正常に機能させるためには、品質の確かなブレーキパッドの使用が不可欠
- ブレーキパッドの摩耗は車の制動力に直接影響し、警告を無視した運転はブレーキディスクの損傷を招いて修理費用の大幅増加につながるリスクがある
- コストと品質のバランスに優れたATE(アーテ)製OEM部品がおすすめで、純正部品と同等の品質を持ちながら価格を約20%程度抑えることができる
- JCWなどの高性能モデルやカントリーマンなどの大型モデルでは、より頻繁な点検が推奨され、警告灯点灯時の早めの対応が重要
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