エンジンオイルの交換は車のメンテナンスでは代表的なものですが、BMWでは「どのエンジンオイルがいいのか?」と悩まれる方もいると思います。そこで今回はBMWのエンジンオイルについて考えます。




BMWのエンジンの精度はものすごく複雑なため、必ず質の良い化学合成のエンジンオイルを使用するように心がけてください。
BMWが認証したエンジンオイルとは?



欧州ではオイル規格にACEA規格が採用されています。
ACEA規格とは欧州車メーカー15社(BMW、ボルボ、ルノーなど)が集まり制定している欧州車のエンジンに必要なオイル性能を定めた規格のことです。
ACEA規格のエンジンオイルは、自動車メーカーに認定を取得したいオイルと申請書類を送り、自動車メーカーが独自の基準に照らし合わせて、基準を満たしていれば認証が取れる仕組みになっています。
有効期間は2年と決まっており、2年後にまた認証を取る必要がありますが、自動車メーカーから「安心して使えるエンジンオイル」とのお墨付きをいただけるのでオイルメーカーは信頼性を確保できます。
BMWに最適なACEA認定のエンジンオイル



BMWに最適なACEA認定のエンジンオイルの確認は簡単です。
まずオイルメーカーのホームページにアクセスし、オイルのカタログを確認します。
カタログにACEA認定オイルの記載があれば、それはメーカーの認証オイルです。
オイルの缶にも記載がある場合もあります。
例えばFUCHS(フックス)のFUCHS TITAN GT1 FLEX 3 SAE 5W-40を例にとると、メーカーのホームページでは上記のように「TITAN GT1 FLEX 3 SAE 5W-40」の商品名の規格項目に「ACEA C3」と記載があり、承認項目には「BMW LL-04」と記載あります。
※LLとはLonglifeの略です。




「BMW LL-04」とは、BMWから認証を取得したACEA認定のエンジンオイルのことです。
ACEA認定以外のエンジンオイルはダメなのか?



ACEA認定以外のエンジンオイルの使用はおすすめ致しませんが、使用する際は必ず100%化学合成のエンジンオイルを使用してください。
こちらの“【BMWメンテナンス】BMWのエンジンオイル交換の必要性とは”でも解説していますが、BMWでは100%化学合成オイルを使用した方が良いのは間違いありません。
整備士の中には鉱物油を推奨される方もおられますが、BMWのエンジンの精度はものすごく複雑なため、必ず質の良い化学合成のエンジンオイルを使用するように薦めています。
100%化学合成オイルは、原油を化学的に分解・精製して作られるため、オイルの分子が均一に並ぶ、不純物が少ないエンジンオイルで高品質な分、価格は高めになります。
しかし100%化学合成オイルは、潤滑性能が非常に高くエンジンへの負担が軽減されるため、当整備工場に来店されるお客様には、100%化学合成オイルを使用して整備しております。
鉱物油以外にも合成油に鉱物油を混ぜた部分化学合成油というものもありますが、こちらも不純物が混じっているため使用しない方がいいでしょう。
なお、BMW認定以外のエンジンオイルを使用し万が一エンジンが故障した場合、BMWの規格に合格しているわけではないオイルのため、BMWの保証などの範囲外となってしまう可能性が有ります。
エンジンオイルについてもっと詳しく知りたい方は下記の記事を参考にしてください。
BMWではどのエンジンオイルがおすすめ?BMW認証のエンジンオイルのまとめ



今回はBMWのエンジンオイルについて、自動車メーカーが認定するACEA認定オイルの解説と当整備工場でも使用しているおすすめのエンジンオイルをご紹介しました。
エンジンオイルはBMW純正オイル以外にも各自動車メーカーが認証したACEA認定の高品質エンジンオイルがあります。
ACEA認定以外のエンジンオイルの使用はおすすめ致しませんが、使用する際は必ず100%化学合成のエンジンオイルを使用してください。
なお当整備工場ではFUCHS(フックス)のFUCHS TITAN GT1 FLEX 3 SAE 5W-40をおすすめしています。
BMWの純正オイルと比較して耐摩耗性などのすべての数値が純正オイルよりも高く、当整備工場を利用いただいているお客様にも「BMW純正エンジンオイルや他のエンジンオイルオイルよりいい!」と好評をいただいている最高峰のエンジンオイルです。
機会があればぜひ一度使用してみてください。


