MINIクーパーS N14 R56のエンジンルームから白煙が発生し、オーバーヒート症状が起きている場合、ウォーターポンプとサーモスタットの故障が主な原因です。
今回の修理事例では、漏れ止め剤の不適切な使用によってサーモスタットが固着し、それに伴いウォーターポンプからの冷却水漏れが発生していました。
詳細な診断により根本原因を特定し、アルミハウジング製対策品ウォーターポンプとサーモスタットの交換修理を実施いたします。
オーバーヒートは放置するとエンジンの致命的な損傷につながる危険な症状のため、早急な対応が必要です。
同様のオーバーヒート症状でお困りの方への参考事例となれば幸いです。
Yusuke Yotsuda
この記事を書いたスタッフ
GNARLY automobile(ナーリー オートモービル)のホームページをご覧いただき誠にありがとうございます!私はこの大好きなBMW/MINIの整備を通じて、お車のサポートは勿論、お客様とより良いお付き合いをさせて頂ければと思っております。その様な関係を築ける様、精一杯のサービスをご提供させていただきますのでお気軽にご相談ください。
BMWグループ認定 保有資格
今回、整備をするMINIクーパーS N14 R56
| 項目 | 詳細 |
|---|
| 車種 | MINIクーパーS N14 R56 |
| 主な症状 | エンジンルームから白煙・オーバーヒート |
| 使用部品 | ウォーターポンプ・サーモスタット(純正部品) |
| 部品耐用年数(km数) | 7〜10万キロ |
| 車検への影響 | 重大欠陥により検査不適合 |
修理の概要
目次
オーバーヒートの症状と診断および修理作業
STEP
症状:エンジンルームからの白煙とオーバーヒート
エンジンルームを点検
お客様のMINIクーパーS N14 R56では、走行中にエンジンルームから大量の白煙が発生する危険な症状が続いていました。
詳細なヒアリングにより、段階的に悪化している以下の症状を確認いたします。
- エンジンルームからの大量白煙 – 視界を妨げる危険な状況
- 水温計の異常上昇 – 短時間で危険領域まで上昇
- 異常な熱気の発生 – エンジン周辺部品の過熱
- 冷却水の急激な減少 – タンクが空になる状態
これらの症状は冷却システム全体の機能不全を示しており、エンジンの致命的な損傷につながる危険性があります。
特にアイドリング時や低速走行時に顕著に現れ、即座に対応が必要な重大なトラブルとなっていました。
STEP
診断:冷却システムの詳細点検と原因特定
漏れ止め剤が固化したサーモスタットのスプリング
オーバーヒートの根本原因を特定するため、冷却システム各部位の詳細診断を実施しました。
専門機器を使用した診断により、複数の故障箇所を特定いたします。
- 冷却水タンク点検 – 完全に空になった状態を確認
- ウォーターポンプ検査 – 明確な水漏れを発見
- サーモスタット動作確認 – 半開き状態での完全固着を確認
- 漏れ止め剤の影響調査 – スプリング部分での固化を発見
診断の結果、以前使用された漏れ止め剤がサーモスタットのスプリング部分で固化していることが判明しました。
この固化によりサーモスタットが正常に動作せず、冷却水の適切な循環が阻害されていました。
併せてウォーターポンプからの冷却水漏れも確認され、ウォーターポンプとサーモスタットの同時交換が必要と診断されました。
STEP
修理:アルミハウジング製 対策品による部品交換
サーモスタット 新品(左)劣化(右)
診断結果を踏まえ、アルミハウジング製の高耐久ウォーターポンプとサーモスタットによる交換修理を実施しました。
MINIクーパーS N14 R56の純正ウォーターポンプは樹脂製のため劣化が進行しやすく、アルミハウジング製対策品により長期的な信頼性を向上させます。
- 冷却水排出 – 古い冷却水の完全排出
- 固化物質除去 – 専用洗浄剤による徹底清掃
- 部品交換 – アルミハウジング製ウォーターポンプとサーモスタット交換
- システム復旧 – 新冷却水注入とエア抜き作業
アルミハウジング製ウォーターポンプは優れた耐熱性と耐久性を持ち、樹脂製部品の弱点を克服した対策品です。
作業完了後の試運転では水温の安定性を確認し、エンジンルームからの白煙も完全に停止することを確認いたしました。
ウォーターポンプ・サーモスタット交換の費用とオーバーヒートを防ぐ予防対策
| GNARLY automobile | 正規ディーラー |
|---|
| 価格 | 約100,000円 | 約130,000円 |
| 納期 | 2~3日程度 | 2~3日程度 |
工賃を含む総費用
今回のウォーターポンプとサーモスタット交換修理により、お客様の深刻なオーバーヒート症状は完全に解消されました。
アルミハウジング製対策品の使用により、従来品よりも耐久性と信頼性が大幅に向上しています。
今回のトラブルの根本原因は漏れ止め剤の不適切な使用でしたが、適切な予防メンテナンスにより故障リスクを大幅に低減できます。
- 冷却水の定期点検は、月1回のペースで実施し、液量と色を確認する
- 冷却水交換は、2年または40,000km走行ごとに実施する
- 漏れ止め剤の使用は避け、冷却水漏れが発生した場合は速やかに整備工場で点検を受ける
- 水温計の異常を発見した場合は即座に走行を停止し、エンジンを冷却する
- 専門店による高額買取
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