BMW 7シリーズ G11 740iのSOSコール機能に異常が発生する原因は、専用サブバッテリーの劣化です。
SOSコールは緊急時に自動的に救援要請を行う重要なシステムで、専用サブバッテリーが正常に機能することで確実な動作を保証します。
今回のケースでは、iDriveディスプレイに表示される警告メッセージとSOSボタンの無反応が主な症状でした。
詳細診断により劣化したサブバッテリーが原因と特定し、BMW純正サブバッテリーへの交換修理を実施しました。
この修理により、BMW 7シリーズ本来の安全性能を完全に回復することができた貴重な事例をご紹介いたします。
Yusuke Yotsuda
この記事を書いたスタッフ
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BMWグループ認定 保有資格
BMW 7シリーズ G11 740i
| 項目 | 詳細 |
|---|
| 車種 | BMW 7シリーズ G11 740i |
| 主な症状 | SOSコール異常の警告表示 |
| 使用部品 | SOSコール用サブバッテリー(純正部品) |
| 部品耐用年数(km数) | 5〜8年 |
| 車検への影響 | SOSコール機能は車検対象外 |
修理の概要
目次
警告灯の症状と診断および修理作業
STEP
症状:SOSコール異常警告の表示と機能停止
SOSコール異常の表示
お客様のBMW 7シリーズでは、SOSコールシステムの機能停止により緊急時の安全確保に支障をきたしていました。
詳細なヒアリングにより、段階的に進行する以下の症状を確認いたします。
- iDriveディスプレイ警告 – SOSコール異常メッセージの間欠的表示
- SOSボタン無反応 – 押下してもコールセンターに接続しない状況
- セルフテスト不具合 – 継続的な故障コードの記録
- 緊急機能停止 – 事故時の自動救援要請システムが作動しない状態
SOSコール機能は乗員の生命を守る最後の砦となる極めて重要なシステムです。
この状態での運転継続は万が一の事態に備えた安全対策が不十分となってしまいます。
STEP
診断:専用機器によるサブバッテリー劣化の特定
BMW純正テスターであるISTAによる診断
SOSコール異常の根本原因を特定するため、BMW専用診断機器による詳細検査を実施しました。
シャークアンテナ下部に配置されたサブバッテリーへアクセスし、劣化状況を確認いたします。
- BMW専用テスターISTA – SOSコール関連故障コードの読み出し
- ルーフライニング取り外し – サブバッテリーユニットへのアクセス
- 外観検査 – バッテリーケースの膨張と劣化を発見
診断結果により、サブバッテリーの電圧が規定値を大幅に下回っていることが判明しました。
SOSコール用サブバッテリーはメインバッテリーと独立したシステムで、緊急時の確実な動作を保証する重要な役割を担っています。
STEP
修理:BMW純正サブバッテリーによる交換作業
サブバッテリーが取り付けられているルーフライニング
サブバッテリーの蓋を開けた様子
診断結果を踏まえ、BMW純正基準に適合したサブバッテリーによる交換修理を実施しました。
SOSコールシステムは特殊な位置に配置されており、高度な技術と適切な手順が必要です。
- 電源系統遮断 – 作業中の電気的事故を防止
- ルーフライニング分解 – 専用工具による内装の取り外し
- サブバッテリー交換 – 新品純正部品への交換と確実な固定
- システム初期化 – キャリブレーション実施と動作確認
交換部品は車両の設計仕様に完全適合するBMW純正品を使用し、長期的な信頼性を確保しています。
作業完了後のSOSボタンテストでコールセンターへの正常接続を確認し、システム機能が完全復旧いたしました。
サブバッテリー交換の費用と警告灯点灯を防ぐ予防対策
BMW 7シリーズ G11 740iのSOSコール用の純正サブバッテリー
GNARLY automobileの作業風景
| GNARLY automobile | 正規ディーラー |
|---|
| 価格 | おおよそ35,000円 | おおよそ50,000円 |
| 納期 | おおよそ3営業日 | おおよそ5営業日 |
工賃を含む総費用
今回のSOSコール用サブバッテリー交換修理により、お客様が心配されていた緊急時安全システムが完全復旧いたしました。
BMW純正サブバッテリーの使用により長期的な信頼性が確保され、BMW 7シリーズ本来の安全性能を維持できます。
SOSコール機能は乗員の生命を守る最後の砦となる極めて重要なシステムです。
適切な予防メンテナンスにより故障リスクを大幅に低減できるでしょう。
- 警告表示の確認は、iDriveディスプレイのSOSコール関連メッセージを定期的にチェックする
- サブバッテリー交換は、5〜8年の目安で予防的な交換を検討する
- 電子システム点検は、高度な電子システム搭載車両の定期診断を受ける
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【BMWにおすすめのSOSコール用サブバッテリー】交換時期や手順をBMW整備士が解説
BMWのSOSコール用サブバッテリーについては、社外部品や互換品がほとんど市場に流通していないため、実質的にBMW純正部品が唯一の選択肢となります。これは、SOSコールシステムが車種ごとに専用設計されており、バッテリーの仕様も厳格に決められているためです。純正部品は価格が高めになりますが、システムの完全な互換性が保証されています。交換のタイミングについては、3~5年を目安としつつ、ダッシュボードの「SOSコール異常」表示や「システムが利用できません」というメッセージを見逃さないことが重要です。異常表示が出た状態で放置してしまうと、緊急時にSOSコール機能が作動せず、必要な時にシステムを利用できなくなってしまうため、早めに整備工場で点検を受けることをおすすめします。
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