この記事をご覧のBMWユーザーの皆様の中には、エンジンルームからの異臭やオイル漏れの痕跡を発見して、シリンダーヘッドカバーガスケットについて気になっている方もおられることだと思います。
シリンダーヘッドカバーガスケットは、エンジン内部のオイルが外に漏れ出すのを防ぐ重要な役割を担っており、BMWエンジンの正常な動作に必要不可欠な部品です。
この部品が劣化してオイル漏れが発生すると、エンジンルームから白煙が出たり焦げくさい臭いがしたりと、重大なエンジントラブルにつながる危険性があります。
そこで今回は、BMWのシリンダーヘッドカバーガスケットについて、オイル漏れの症状から適切な交換時期、さらには部品選びまで、BMW整備士の経験をもとに分かりやすく解説してみたいと思います。
記事の後半では、実際の交換手順もご紹介しますので、BMWメンテナンスの参考にしていただければ幸いです。
Yusuke Yotsuda
この記事を書いたスタッフ
GNARLY automobile(ナーリー オートモービル)のホームページをご覧いただき誠にありがとうございます!私はこの大好きなBMW/MINIの整備を通じて、お車のサポートは勿論、お客様とより良いお付き合いをさせて頂ければと思っております。その様な関係を築ける様、精一杯のサービスをご提供させていただきますのでお気軽にご相談ください。
BMWグループ認定 保有資格
目次
シリンダーヘッドカバーガスケットとは?基礎知識をわかりやすく解説
▲シリンダーヘッドカバーガスケットを交換する様子
シリンダーヘッドカバーガスケットとは、エンジン上部のヘッドカバーとシリンダーヘッドの間に装着され、エンジンオイルが外部に漏れ出すのを防ぐシール材です。
エンジン内部を循環するオイルの密封を担う重要な部品となっています。
BMWのシリンダーヘッドカバーガスケットには、ステンレススチールやゴム系材料、特殊樹脂など高温・化学物質に強い材料が何層にも重ねられた構造が採用されています。
内側にはオイルに対して密着力の高い材料、外側には高温や振動に強い材料を配置した多層構造により、BMWの高性能エンジンが求める精密な密封性能を実現しています。
しかし、ガスケットはエンジンの熱サイクルや経年変化により徐々に硬化・収縮が進み、最終的には密封性能が低下してオイル漏れを引き起こします。
そのため、BMW専用に設計された適切なシリンダーヘッドカバーガスケットを使用することが重要となります。
ALL BRAND
価格重視のシリンダーヘッドカバーガスケットを一括比較!
▼商品検索キーワード
BMW シリンダーヘッドカバー ガスケット
特にBMWの高圧縮比エンジンでは、シール品質がエンジン全体の性能に直結するため、適切な品質の部品選びと交換時期の見極めが重要となります。
シリンダーヘッドカバーガスケットの劣化で起こる主な症状と交換時期
▲劣化したシリンダーヘッドカバーガスケット
シリンダーヘッドカバーガスケットが劣化すると、以下のような症状が現れます。
- エンジンルームからの焦げくさい臭いや車内への嫌な臭いの侵入
- エンジンルームから白煙が発生する
- ダッシュボードにオイル警告灯が点灯する
- エンジンから異音が聞こえる
- ヘッドカバー周辺からオイルが滲み出る
これはガスケットのゴムが熱や経年により硬化・ひび割れを起こし、シール性能が低下して漏れたオイルが高温部品に触れて焼けるためです。
BMW業界での報告では、交換時期は50,000~70,000km程度が目安とされていますが、都市部での短距離走行では温度変化が激しく早期交換が必要となる一方、高速道路中心の使用では若干長持ちする傾向があります。
問題を放置するとオイル漏れが悪化してエンジン内部の潤滑不足や電装系への浸入を引き起こし、エンジン損傷や電気系統トラブルにつながって修理費用が大幅に増加するため、早めの対応が重要です。
オイル警告灯が点いたり異音がする場合は、エンジンに大きなダメージを与える前に早めの点検をおすすめします。
あわせて読みたい
エンジンオイル漏れの原因と症状・診断方法を元BMW・MINI整備士が解説
駐車場のオイルシミや焦げた臭い、青白い排気ガス、オイル量の異常な減少といった症状から、漏れの発生をいち早く察知することが可能です。ただし、ヘッドカバーガスケットやオイルパン、オイルフィルターハウジングなど複数箇所から同時に漏れが発生しているケースも少なくないため、専門的な診断により根本原因を特定することが欠かせません。修理費用は漏れ箇所により3万円程度から20万円程度と幅がありますが、定期的なオイル交換やオイルレベルの確認、エンジンルームの目視点検といった予防策を行うことで、高額修理を回避しながらエンジンの寿命を延ばすことができるでしょう。
BMWのシリンダーヘッドカバーガスケットの交換手順
BMWのシリンダーヘッドカバーガスケット交換は、安全に直結する重要な作業のため、専門の整備工場での作業を強く推奨します。
参考として、基本的な手順をご紹介します。
STEP
事前準備と安全対策
▲バッテリーのマイナス端子を外す
まず安全のため、バッテリーのマイナス端子を外します。
続いて、エンジンを完全に冷却し、エンジンルーム周辺のカバー類(遮音カバー、エアクリーナーボックスなど)を順次取り外していきます。
安全作業のためにバッテリー端子を外すのは必須です。また、エンジンが熱い状態での作業は危険なので、必ず冷却してから作業を開始します。
STEP
燃料システム関連部品の取り外し
▲インジェクターを取り外す
燃料の高圧レール(燃料を各シリンダーに送る部品)とインジェクター(燃料噴射装置)を慎重に取り外します。
この際、燃料システムの圧力を適切に抜き、清潔な環境で作業することが重要です。
STEP
古いシリンダーヘッドカバーの取り外し
▲古いシリンダーヘッドカバーの取り外す
シリンダーヘッドカバーを固定しているボルトを、指定された順序で慎重に外していきます。
古いガスケットやシール材が残っている場合は、専用の清掃工具を使って丁寧に除去し、接触面を完全に清潔にします。
STEP
新しいガスケットの取り付け
▲Elring(エルリング)製のシリンダーヘッドカバーガスケット
新しいシリンダーヘッドカバーガスケットを正確な位置に配置し、シリンダーヘッドカバーを慎重に取り付けます。
ボルトは必ず指定されたトルク値と締め付け順序に従って取り付けることが重要です。
STEP
最終確認とテスト
▲エンジンカバーを取り付け、バッテリーを接続する
すべての部品を逆の手順で元に戻し、バッテリーを再接続したら、エンジンを始動して動作確認を行います。
専用テスターでエラーコードをリセットし、オイル漏れがないことを確認して作業完了です。
STAHLWILLE
BMW・MINI整備におすすめの工具セットを一括比較!
▼商品検索キーワード
STAHLWILLE ツールセット
シリンダーヘッドカバーガスケットの交換は燃料システムや電気系統を扱う複雑な作業のため、専門の整備工場での作業を強くおすすめします。
BMWのシリンダーヘッドカバーガスケット交換でよく起こるトラブルQ&A
- ガスケット交換後すぐにオイル漏れが再発
-
2021年式BMW 320dで、ガスケット交換から1ヶ月後に再度オイル漏れが発生した事例です。原因は、シリンダーヘッドカバー本体の変形を見落としていたため、新しいガスケットも正常に密封できませんでした。もう一度ガスケットの交換が必要になりました。
- 締め付けトルク不足による早期故障
-
BMW X3で、交換作業時にボルトの締め付けトルクが不足していたため、わずか数千キロでガスケットが損傷した事例です。BMWでは特に正確な締め付け順序とトルク管理が重要で、専用トルクレンチによる段階的な締め付けが必要です。
- 清掃不良による密封性の低下
-
BMW 5シリーズで、古いガスケット材の除去が不完分だったため、新しいガスケットが正常に接触せず、取り付け直後からオイル漏れが発生した事例です。特にBMWでは接触面の平面度が重要で、わずかな凹凸も密封性に大きく影響します。
- 低品質部品による繰り返し故障
-
コストを重視して安価な社外ガスケットを使用したBMW 318iで、わずか1万キロで再度交換が必要となった事例です。高温環境での耐久性が不足していたため、短期間で硬化・収縮が進行しました。結果的に再交換費用でコストが増大しました。
- 部品取り付け順序の間違いによる燃料システム故障
-
BMW 523dで、インジェクターを取り付けるシリンダーを間違えたため、エンジン不調が発生した事例です。ガスケット交換自体は成功したものの、複雑な燃料システムの組み立て順序を間違えたため、追加の作業が必要となりました。
BMWにおすすめのシリンダーヘッドカバーガスケット部品メーカーと本記事のまとめ
▲Elring(エルリング)製のシリンダーヘッドカバーガスケット
Elring(エルリング)
Elringのシリンダーヘッドカバーガスケットを一括比較!
▼商品検索キーワード
BMW Elring シリンダーヘッドカバー ガスケット
BMWのシリンダーヘッドカバーガスケットは、エンジンオイルが外部に漏れ出すのを防ぐ重要なシール材です。
エンジンルームからの焦げくさい臭いや白煙、ヘッドカバー周辺からのオイル滲みは劣化のサインであり、交換時期は走行距離50,000~70,000kmが目安となります。
症状を放置するとオイル漏れが悪化してエンジン内部の潤滑不足や電装系への浸入を引き起こし、修理費用が大幅に増加する恐れがあるため、異臭やオイル漏れを発見したら早めに専門工場での点検を受けることが大切です。
部品選びにおいては、純正部品が最も信頼性の高い選択肢ですが、コストと品質のバランスを考えるとElring(エルリング)製OEM部品も検討に値する選択肢です。
Elringは純正部品と同等の品質を持ちながらコストを抑えることができ、BMWの高温環境下でも優れた耐久性とシール性能を発揮します。
BMWの高性能エンジンではシリンダーヘッドカバーガスケットの状態がエンジン全体の調子に直接影響するため、定期的な点検を心がけることで、高額修理を回避しながら安心で快適なBMWライフを維持することができるでしょう。
早期発見・早期交換により、エンジンや電装系への二次的な損傷を防ぐことができます。なお、部品交換が必要な場合は、品質と保証が確保された正規ルートでの購入をおすすめします。。
- 適合確認・無料見積もり
- WEBマニュアル付属
- 納品後の商品保証
G-PARTSでは、BMWに最適な正規パーツとBMW整備のノウハウを提供しています。純正部品に代わるOEM部品と正規ディーラーのノウハウを用いて、BMW整備を力強く下支えいたします。