こちらの記事をご覧の方は、BMWのバッテリーが上がった際の対策や予防について、知識を深めたい方が多いことかと思います。
BMWのエンジンがかからない場合、原因の一つとしてバッテリー上がりが考えられます。
バッテリーは車のエンジンを始動させるための重要な部品であり、オルタネーターから充電されます。
しかし、エンジンをかけて走行しない場合は放電してしまうため、室内灯やヘッドライトの消し忘れや、エンジンをかけずにエアコンやオーディオを使用していると上がってしまう可能性があります。
その他にも後から取り付けた電装品で充電量が減少することもあるため、BMWのバッテリーは4~5年を目安に点検・交換することをおすすめしています。
この記事では、バッテリーが上がることを未然に防ぐ予防策や、実際にあがってしまった場合の対処の仕方など、元BMW整備士の観点から一般の方に向けた内容に仕上げています。
BMWのバッテリーが上がった時の主な症状
当店でもBMWのバッテリーが上がってしまい、エンジンがかからないというご相談を受けることがあります。
バッテリー上がりの症状で最も多いのは、エンジンがかからないことです。
その他には、エンジンはかからないが、室内灯がつく、ナビがつくなどといった症状もあります。
バッテリーは、エンジンをかけるために重要な役割を担っていますが、バッテリー上りは、正確には、エンジンを始動させる部分であるスターター(セルモーター)へ供給する電力不足です。
そのため、何らかの原因でバッテリーが上がると、スターター(セルモーター)が始動できなくなり、エンジンがかからなくなるのです。
また、エンジンがかからないからといっても、必ずしもバッテリーが上がったことが原因ではありません。
バッテリーが上がる予防策
BMWは輸入車で複雑な構造をしているため、日頃のメンテナンスは欠かせません。
下記に主なBMWのバッテリーが上がるのを事前に防ぐための予防策をご紹介いたします。
バッテリーの定期交換
先述のとおりバッテリーは使わなくても経年劣化してしまうパーツです。
定期的な交換が必要であることを意識し、4~5年を目安に点検・交換されることをお勧めします。
また、BMWやMINIの純正バッテリーには、VARTA(ヴァルタ)やBanner(バーナー)といった部品メーカーが採用されています。
当整備工場でもお客様からの指定がない限り上記のバッテリーを採用して整備に当たっています。
定期的にドライブする
バッテリーが上がる原因は経年劣化だけではありません。
あまりにも乗車していない場合は、先述のとおりバッテリーの残量が減っている可能性が高いため、遠出などドライブすることを心がけましょう。
一番は定期的に利用されることですが、利用することができないのであれば、エンジンをかけて30分から1時間程度アイドリングされることでバッテリーを充電することができます。
ただし、アイドリングはご近所の迷惑にもなりかねないため、配慮して実施ください。
バッテリー以外でエンジンがかからない際の故障個所の一例
先述でも申し上げたとおり、エンジンがかからないからといっても、必ずしもバッテリーが上がったことが原因ではありません。
下記は、バッテリー以外でエンジンがかからない際の故障個所の一例をご紹介させていただきます。
オルタネーターの故障
車は走行中に電力を使うことで、バッテリーを充電しています。
バッテリーの充電(発電)は、発電機であるオルタネーターが担っていますが、この部品がよく故障する部分で、故障すると発電も充電もできなくなります。
スターター(セルモーター)故障
BMWのエンジンを始動させるための装置です。
スターター(セルモーター)も消耗品のため、壊れるとエンジンがかからなくなります。
その他
その他にもエンジンがかからない時に疑う原因として、ガス欠やステアリングロックの故障など、バッテリーとは直接関係のない原因もあります。
走行中にバッテリーが上がった際の応援先
走行中にバッテリー警告灯(バッテリーチャージランプ)が点灯し、エンジンが不動になった場合はレッカー車(積載車)を手配するしかありません。
下記にその応援先の一例をご紹介させていただきます。
JAF
JAFは実は会員では無くても利用できますが、会員と比較すると割高になります。
また主にレッカー車(積載車)での移動となるため、バッテリー交換などの整備はしてくれないため、修理を対応してくれる整備工場を自分で探すことになります。
保険会社付帯サービス
加入している任意保険に付帯されているロードサービスを使ったものになります。
近場の自動車整備工場
近場の整備工場にレッカー車(積載車)の移動を依頼する方法です。
整備工場でもレッカー車を保有していなかったり、保有していたとしても輸入車の整備に対応していない工場もあるので、修理も一緒に依頼するのであれば、輸入車専門の整備工場に依頼しましょう。
なお、当整備工場でもレッカー車でのサポートは可能です。
点検から修理まで一括でご依頼いただけ、任意保険の等級を下げることなくレッカー車を使って移動費を抑えた対応が可能です。
下記は今この記事をご覧の読者の方の場所から最も近い整備工場を表示してくれるGoogleマップです。
バッテリーが上がった際の原因と予防策を元BMW整備士が解説のまとめ
バッテリーは、室内灯やヘッドライトの消し忘れや、エンジンをかけずにエアコンやオーディオを使用していると上がってしまう可能性があります。
また、エンジンがかからないからといっても、必ずしもバッテリーが上がったことが原因ではありません。
オルタネーターの故障やスターター(セルモーター)故障、さらにガス欠やステアリングロックの故障など、バッテリーとは直接関係のない原因も考えられます。
バッテリーは4~5年で劣化するため、その期間内の故障であれば、他の原因を疑い、それ以上であれば、なるべく早く交換されることをおすすめします。